話題沸騰のApple iPadは電子書籍リーダーiBooksで電子書籍の規格「EPUB」をサポートする。iPadなどのiPhone OSをターゲットに電子書籍でなにか企むとすれば、EPUBが注目されるのは自然の成り行き。今回はEPUBを対象とする5つのフリーソフトを紹介する。
ひとくちに電子書籍といっても、その規格はさまざま。米国で旋風を巻き起こしているAmazonの「Kindle」で使用されている「AZW」、その後継と目される「Topaz」、お馴染み「PDF」も電子書籍となりうる。
発表後いきなり話題沸騰のApple iPadも、電子書籍リーダーiBooksで「EPUB」をサポートした。EPUBは、International Digital Publishing Forum(IDPF)により制定されたオープンスタンダードな電子書籍規格であり、すでにGoogleブックスやSony Readerで採用されている。流通経路やDRMなど、iPadではどのような形で実装されるか不明だが、EPUBが基盤となることは確実だ。ということは、iPadなどiPhone OSをターゲットに電子書籍でなにか企むとすれば、EPUBが注目されるのは自然の成り行きといえる。
ここに紹介する5つのフリーウェアは、オーサリングに閲覧、変換など機能は異なるが、いずれも「EPUB」を対象としている。これからEPUBでなにかやりたい、という向きは要チェックだ。
■Sigli
いわゆるオーサリング機能を持つ電子書籍編集ソフト「Sigli」。GUIフレームワークに「Qt」を採用し、WindowsやMac OS X、Linuxいずれのプラットフォームでも、ワープロのように見たとおりの画面で編集できる。XHTMLのコードを直接表示/編集できる作業モード「Code View」を備えるなど、細かい修正も可能。日本語を含むEPUBファイルを生成する場合、UTF-16でエンコードされるがHTML宣言に言語指定(xml:lang="ja" lang="ja")が含まれないなどの問題はあるが、フリーで使えるWYSIWYGな電子書籍エディタとしては現在のところ唯一と言っていい存在だ。
■EPUBReader
EPUBファイルを閲覧できるFirefoxアドオン「EPUBReader」。いちど導入すれば、以後Google Booksなどのサイトにアクセスすると、公開されているEPUBをダウンロードせず直接閲覧できる。メニューやメッセージは日本語化されていないが、正しく符号化されたものであれば日本語のEPUBファイルも閲覧可能だ。
■eCub
整形済のHTMLファイルをもとにEPUBファイルを生成しようというのなら、この「eCub」が便利かもしれない。注意点は1つ、素材とするHTMLファイルのエンコード形式には「UTF-16」を使用すること。WYSIWYGなHTMLエディタと組み合わせて使うといいだろう。
■Adobe Digital Editions
アドビシステムズが無償で公開している電子書籍ビューア「Adobe Digital Editions」。EPUBファイルやPDFをストックすれば、電子書籍ライブラリを構築することができる。埋め込みFlashの再生に対応するなど、アドビ独自の拡張を加えたEPUBファイルの閲覧も可能。
■Text2ePub
EPUBのデザインや生成過程に関心があるのではなく、「読む」という電子書籍本来の役割に期待している向きにお勧めなのが「Text2ePub」だ。無償公開されている「青空文庫」のリソースを生かすことに重きが置かれているため、青空文庫のサイトにアクセスしてタイトルを選び、そのままEPUBに変換することもできる。日本未発売の電子書籍閲覧デバイス「Sony Reader」のオーナーであれば、かなり役立つに違いない。

















